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髙坂勝さんの『次の時代を、先に生きる。』を読んで。全部ここにあったなあと思ったこと。

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髙坂勝(こうさかまさる)さんとは

池袋にて、【たまにはTSUKIでも眺めましょ】というオーガニックバーを一人で経営されています(略称『たまTSUKI』など)。たまTSUKIは、土日月定休。髙坂さんは、たまTSUKIを経営しつつ、千葉県匝瑳で米と大豆を自給され、かつ NPO SOSA Project を創設、運営されています。

生き方・社会・企業・経済のダウンシフト(過度な出世競争・長時間労働・物質主義などを日常から排除し、ストレスの無いゆとりある生活へ移行すること)を発信されています。

髙坂さんがBarを開くまで

髙坂さんは会社員時代、抜群の個人成績だったけれど、バブル崩壊後にも常に前年比超えの売り上げを求められる中で、次第に疲弊し、自殺を考えるまで追い詰められます。その後「Barがやりたい」と思い立ち退職し、1年間国内外を旅したそうです。

旅をするという非日常の中で、今まで当たり前だった利便性がなくなったときに初めて、今まで知らなかった・できなかったことがどんどんできるようになり、現代社会に生きる人々が以下のようであることに気づきます。

モノのために過分に働くハメになるし、所有が多いほど身軽さを失う

自分がサラリーマンとして辛くなっていった理由は、自分の弱さだけでなく、経済成長至上主義のカラクリに大きく起因していると気づいたそうです。

この先は、経済成長至上主義とは真逆の「より小さく」「より少なく」「よりゆっくり」を目指そうと、それを伝えるためのBarを開くことを、確固たる夢として始動し始め、34歳で開業されました。

自分に照らし合わせて

髙坂さんの生き方を読んでいて、今の自分と重なる部分が多くありました。

レベルは全く違いますが、自分も仕事に疑問を持って辞めたこと。かつ、やりたいことをしようという想いがあったこと。その中で今、過分に働かずに生活するにはどうしたらいいのか・・・これはまだ考えているところだけれど、この本を読み進めていくうちに分かったことがあります。

今まで当たり前すぎて何とも思っていなかったけれど、今実家に暮らしていて、野菜も米も作っているし、それを毎日食べているし、東京に住んでいた頃に比べれば外食は殆どしないし、ショッピングモールとか全く行かないし、実家は花を栽培していて自営業で、私も会社を辞めたので、自分たちのペースで時間を決められるし、車もシェアできるし

・・・あれ、現代社会でいえば、かなりストレスの少ない生活かもしれない。

都会の人がわざわざお金を出してもやりたいことなのかもしれない。

ちなみに、私が子供の頃にはもっといろいろやっていた。鶏も飼っていたし、味噌も自家製だったし、小麦も作っていて強力粉にしてパンとかほうとうとか作ってたし。

現代社会の闇は深い

今実家の仕事(花の栽培)を手伝っているのだけれど、結構楽しい!と思うようになりました。屋外で仕事をしているので、日々、自然っていいなあと思うし全然飽きません。

毎日不特定多数の人に会うのはもう嫌だなあと思うし、前提が理不尽な前年比とか評価とか意味不明のルールを遵守することとか、そういう世界にからなるべく遠ざかりたいなあとつくづく思います。

子供の頃は早く東京に住みたくて仕方がなかったし、7年前、28歳で山梨に戻ってきたときも絶対東京に戻ると思っていたし(ここ数年で、山梨にずっと住みたいと思うようになりましたが。)、実は3月に退職した会社で働く前に1年間家の仕事を手伝っていたのだけれど、その時は全然楽しいとは思えませんでした。

こんなに豊かなのに。

 いや、「豊かだなあ」とか「自然が美しいなあ」とか、単純に思ったことは数え切れないほどあると思います。けれど、それが尊いことだと、本当に本当に心から思えたのは、この本を読んだ今この瞬間からかもしれません。

自分の中で「何が大切か」が確立されていないと、どんな環境にいてもそれをフラットに見ることができないし、それくらい、人々を抑圧する現代社会の闇は深いと思いました。

私がやりたいこと

私は、人が安らげるような場所をつくりたいと思って音楽イベントをやっているのだけれど、今も日々理想の形というものを考えています。結論はまだ見えないけれど、この本を読んで改めて思ったことがあります。

今まで他の人や組織が開催していて、私が「いいなあ」と思っていたイベントの中には、例えばこんな趣旨のものがありまして。

「みんな毎日辛いだろうけど、今日だけは忘れて楽しもう!」のような。

今は、もうこれは、私がやりたいことではないなあと思いました。

今自分がどんな場所にしたいかと言ったら「毎日辛いこととかやめよう!そのためにどうしたらいいのかみんなで考えよう!永久に楽しいことをしよう!」と言える場所だなと。

 

それに重ねて、私は今まで(非常にざっくりとした表現ではありますが)音楽VS現代社会みたいに思っていたところがあるんですよね。音楽=アウトローのような。

別に全然そんなことはなくて、音楽(あえてざっくりとぼかしていますが)の中にも、私が逃れたい「前提が理不尽な前年比とか評価とか意味不明のルールを遵守すること」は確実に存在するし、こういった習慣を是とすることは、職種とか事業の問題じゃなく、一個人のマインドに起因するのだと思います。

「我慢の対価としてお金が発生し、それを多く得るほど幸せだ」という、私としては完全なる昭和のマインドを前提に話をすすめる平成生まれさえ沢山いるし、私と同世代以上は、いわずもがなです。

これから

人が安らげる場所を、どうやったらつくれるのかということは、日々考えているけれど、少なくとも私が日々安らげる環境にあるべきなのは間違いないと思いました。

そして、実現可能な環境は、もう今ここにあるんだと分かりました。

競争から離れて、でも好きなことは追求するし、絶対楽しいことをする。自給自足に近づける。自然の中でしかできなことをやる。嫌なことはどんどんやめる。

綿密に計画を立てる!というよりも、人間として根本的に必要なことを生活にどんどん取り入れて行きたいと思いました。

現に今、会社員時代より時間を自由に使えるようになって、かなり気持ちに余裕がでてきました。そうしたら、より楽しいことや新しいことを思いつけるようになりました。

 

大雨の次の日

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夕焼け

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野菜は20種類くらい作っています。

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昨日は梅を収穫して梅干を漬けました!またレポートします。

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とりあえず、毎日楽しく生きていこう。次の時代はもう迫っているので。