ミニマリズムが関わっていく未来の生活
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私は2015年に、佐々木典士さんの『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』を読んで、ミニマリスト・ミニマリズムという概念を知りました。
この佐々木さんの生活にすごく憧れて・・・と言いながらも2年ぐらいかけて、理想に近い断捨離を行い、今は以前よりは少ないモノの中で暮らしています。
夏に大きな断捨離をしてから数ヶ月、自分にとってたくさんの利点がありましたが、最近はちょっと別の視点からミニマリズムを考えるようになりました。
これからの生活
私は山梨県北杜市という、とても自然豊かなところに住んでいます。(ものすごく田舎です。)
私は音楽イベントがやりたいという理由で今年の3月に会社を辞めて、時間に融通のきくバイトをしながらイベントを運営していました。
この9か月、そうやって生活をしてきましたが、来年からは家業である花の仕事を本業にして、かつイベントもやりたいと思っています。
そして私は来年36歳で独身ですが、この場所でずっと生活していきたいと思うようになりました。
7~8年くらい前までは、山梨に帰ってくることは絶対にないと思っていました。
そして、ここで生活を始めてからも、永住なんてありえないと思っていました。
でもそれから時間が経つにつれ、山梨がどんどん好きになり、手伝っていた花の仕事もいい仕事だなあと思うようになりました。
そうして、改めて自分の地元での生活を考えたときに、今全国各地で言われている人口減少問題の深刻さを、自分も自分ごととして考えなければいけないなあと思いました。
山梨の現状
山梨の人口は、2017年10月1日現在で、823,580人、全国第42位です。
(また、私の住む北杜市の人口は12月1日現在、47,513人です。)
自分が記憶していたデータは、山梨は44位、その下に、徳島・島根・鳥取だと思っていたので、現在はちょっと入れ替わっているんだと知りました。
あと、静岡が思っていたよりずっと高い!10位!・・・・とかいろいろ面白い表です。
人口減少・超高齢化社会は、もちろん国家的大問題ですが、各都道府県、更にその中の市町村において、ところによっては、更に喫緊の課題です。
当然そのような現実に対して、私の地元も様々な取り組みをしています。
移住促進・第2子以降の3歳未満児の保育料無料化・Uターン希望の学生の奨学金返還支援など。
私は11月、町の文化祭を裏方としてお手伝いした時に、関わる人の高齢化から考えて、この文化祭を同じクオリティで10年後も開催するのはかなり難しいと感じました。5年後も怪しいかもしれません。
今私が山梨にずっと住んでもいいなあと思えるようになった理由は、自分が都会に住んだり、いろいろな経験を重ねて歳をとった上で、やっと自然の良さが分かるようになったからです。
そして、このような田舎でも完璧なインフラ設備が整い、ネット環境があるということも非常に大きな理由です。
光回線も引けるし、携帯電話の基地局もバンバン立っています。
この環境を維持しているのが、平たく言うと今の人口だと思います。
細かく言うと、いろいろな所からの税収や利用料金など様々な財源があると思いますが、とりあえず現在の人口が今の環境を維持していると簡単に考えます。
人口が減り続けていく中で、どこかのタイミングで、現在の環境の維持が難しくなってくるはずです。
例えば、現に、路線バスの本数が減るとか、学校を統合するとか、地域密着型のスーパーがなくなるとか、そういった動きは既に始まっています。
今当たり前にある環境・・・
電気・上下水道・ガスが使えること、近くに診療所やスーパーやガソリンスタンドがあること、新聞や荷物を家まで届けてもらえること、定期的にゴミを回収してもらえること、
こういったことが機能するのが難しくなってしまったら?
そうならないためにも、自治体がUターンや移住を促進したり、様々な活動をしています。
しかし、それでも立ち行かなくなってしまった時に、自分が今の場所に住み続けるには自給自足しかないなあということを思いました。
逆の言い方をすれば、エネルギーを始め、生きていくのに必要なものが自給自足ができたら、社会の環境に左右されることなく、今自分が住みたい場所に住み続けられるのだと思いました。
そういう暮らしを考えたとき、ミニマリズムという概念が大きくリンクしてくるなあと思いました。
自給自足の生活をするには
自給自足と言えば、ちはるさん!
ちはるさんのことは、2013年にこの記事で知ってからずっと活動を見ていました。(閲覧注意です!!)
うさぎはかわいい味がした。うさぎ狩りと解体してきたよ。 | ちはるの森
今の自分は、ちょっとまだ狩猟をする勇気がないのですが、今住んでいる家を利用しながら、とりあえず10年後とかに実現可能そうな自給自足を考えてみます。
・既に作っている物は、米・野菜。他必要なものを作る。(昔は味噌や小麦粉も自家製だった。頑張ればできるかな。。。)
・私がこどもの頃はニワトリを飼って卵を食べていたので、また飼えないこともないと思う。
・ソーラーパネル設置。オール電化にする。
・余裕があれば車も電気自動車にして太陽光でチャージ。余裕がなければまだガソリン車でもいいかな。
・石油ストーブは使いたい。(エアコンはコスパ高いので今も使っていません。)
・ごみは極力減らして、どうしても出てしまうものは、回収場所まで運ぶ。(今は車で2分くらいの所まで運んでいます。10年後も同じところまで来てもらえるのだろうか。)
・上下水道は使えるという前提
・・・肉と灯油は買いに行ってもいいですかね。
いずれ狩猟ができるようになれば、けっこういい感じ?
こういう生活になったら、もっと徹底的に無駄なものを捨てて増やさないようにすると思います。
何かを維持することのエネルギーに対して、もっと真摯に向き合うと思います。
人口減少問題に対してできること
人口減少問題を解決するには転入を増やすしかありません。
でもなぜ減少してはいけないのかを考えると、それは自治体の機能を維持していくためです。
なので、その機能を維持するためには、転入を増やす努力と同時に、そこに暮らす人全体の生活コストを下げる取り組みが、もっとあってもいいのではないかと思います。(今でも、エコカー・エコ住宅購入に対する助成金とかはありますが。)
生活コストを下げる、というと「我慢」「辛い」という雰囲気が漂いますが、物理的に何かを抑えることではなくて、
本当に必要なものを見極める(その先には自給自足)という概念がカジュアルに浸透する方法を、移住促進などと同じ熱量で考えられないかなあと思いました。
というか、今住んでいる場所に長らく住み続けるためには、もう必須の条件なんじゃないかと思いました。
ナウシカを読むたびに
私は折に触れ、この漫画を読み返します!
ああ、人って、自分って愚かだなあと泣きたくなります
自分も未だにゴミを排出し続けているし、地球における環境破壊の一旦を担っているし、懺悔したいことはたくさんありますね。
だから自給自足にあこがれる・・・というのは、もう私は環境に対して後暗いことはしていないぞと言いたい・・・という気持ちがありました。
でも今は、そういう心情としてやりたいというより、いずれ自給自足しか選択するすべがないんじゃないか、そのための準備はするべきなんじゃないかと、思うようになりました。
人間の心情を一切無視したら、日本において、人口を集中させる拠点を各中心地に作って、無駄の無いインフラを整備し、人が少ない拠点は消滅させるというのが、物理的に最も効率的ではあると思います。
今は全国各地で移住者を取り合っているような部分もありますが、いずれは上記のような形に少しずつ近づいていくのだろうと思います。
でも、やっぱり、住みたい所に住みたい!!!
こんなふうに将来のことを考えると、東日本大震災のあとに移住を余儀なくされた方々の心情は計り知れません。。。
そして、自分がいつの間にこんなに地元が好きになっていたんだろう。。。とも思いますが。
自分が感銘を受けたミニマリズムという概念は、自分の中では少しずつ変化をしていって、今は、自分が生きたい場所を守る概念のようになったりしています。