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バイトやめる学校に行ってきました!

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11日土曜日に、八王子にあるデジタルハリウッド大学の学園祭的なものがありまして、その教室の一画で開催されていた『バイトやめる学校』に行ってきました。(土日2日間の開催でしたが、私は1日目だけ参加しました。)

 

『バイトやめる学校』とは、同名の本を書かれている山下陽光(やましたひかる)さんが開催しているセミナーのようなものです。

 

『バイトやめる学校』ってどんな本?

タイトルだけ聞くと、

どうせ「みんな嫌な仕事さっさと辞めて好きなことだけやって生きていこうぜ~!!」っていうこと言ってるんでしょ。でも実際そんなの無理だし!!

・・・と思うかもしれませんが、ちょっと違います!山下さんの言っていることは、かなり現実的なんですよね。私が最初に、お!と思ったのがこの部分です。

 

 雇われてはたらくのがしんどくなって、やめて好きなことをやって生活していきたいというときに、自分が無理なくできることをすっとばして「好きなことをやろう」となってしまうから、突然、「田舎で古本屋カフェやります」みたいな話になる。それ、絶対食えないでしょ。
 大事なことなんで繰り返します。ちょっと人が喜んでくれること、社会から需要があることをやる。(『バイトやめる学校』本文より)

 

山下さんが『バイトやめる学校』の中で言っていることを私なりに要約してみます。

 

今の世の中は「お金」という呪縛により、やりたいことを制限され、やりたくないことをやらなければいけないという考え方が蔓延しているけれど、まず、例えば

・引っ越してみる(例えば福岡はワンルーム家賃2万はザラ。9千円台もある)
・携帯を格安SIMにしてみる
・メルカリで物を売る

など、いろんな方法で生活コストを下げたりお金を生み出すことを考えてみる。⇒その分労働時間を減らせる!⇒減らした時間に好きなことをするというサイクルが作れる。

 

また、やりたくない仕事より、好きなことを仕事にしたいという想いはわかるけれど、多くの人が好きなこと(音楽・映画など)は当然競争率も高いので、「自分が得意で、かつ多くの人が面倒だと思うこと、かつ自分が嫌じゃないこと」を世の中のニーズに合わせて、それでお金が稼げないか考えてみよう!

といったことが書かれています。

 

この本がどんな本かというのは、佐々木典士さんのこちらの記事が、たいへん分かりやすいので是非ご覧ください。今この部分まで書いてから佐々木さんの記事を読み直したらちょっと凹みました。やはり佐々木さんの文章はうつくしい。。。

私はこんなふうには書けないので、自分が体験したことをガツガツ書いてみようと思います!

 

 

山下陽光さんってどんな人?

山下陽光さんは『途中でやめる』というリメイクブランドの服を作っています。ものすごく売れているのにものすごく安いのが特徴です。6,800円のワンピースが取引先の店で売れたときの利益は、なんと800円だそうです!(笑)

月収は夫婦で20万を超えないようにしているそうです。

人気なのに安く売って、雇っている人に高い工賃を払う。なぜなら「楽しいから」!

私はこのセンスに、痺れる!!と思いましたが、そんな山下さんは『バイトやめる学校』というセミナー的なもの、を2015年2月から全国各地で開催しています。

 

『バイトやめる学校』事前情報

今回のイベントの告知で、山下さんのブログにこうありました。

 

何時から誰が何をやる!というような、やる人教わる人という関係ではなく、その場で起きる問題をそこにいる人がどんどん解決していく悩みの広場を、作って、自分の特技の再発見と悩みを吐き出して誰かが救ってくれるかもしれないナイスな出会いの場になればいいなと思っておりますので、バチコンよろしく

 

正直、自分、行って大丈夫かなあと思いました。全然イメージが沸かない!!

でも、山下さんは福岡在住なので、東京に来る機会も少ないだろうし、そもそも私も東京にいつでも行けるわけじゃないし、この日ちょうどバイト休みだったし、今でも毎日悩んでいるし、行くしかない!!と思って日帰りで八王子に行ってきました。

 

結果、今読み返してみたら、本当にこの通りの空間が生まれていました。

 

私が『バイトやめる学校』で学んだこと

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私が会場である教室に着いたときは、山下さんが服を広げていました。

会場には、服を見ている人もいましたが、何かが始まるのを待っている方が二人先に椅子に座っていまして、私もひととおり服を見たあと着席。

なんとなく雑談をしながら、服をだいたいセッティングし終えた山下さんから「じゃあ始めてみますか」というような一声で、ゆるやかに学校が始まりました。

 

最初にこんな紙をいただき、自分の好きなこと・得意なことを書いてみよう!と。

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うわー。私全然書けないわーと思いました。得意と胸張って言えるもの何もないわ。

もう二人はサラサラカツカツ書いております。

あああ、なんか私やっぱ来るんじゃなかったなーと思いました。(ちっちゃい。笑)

この孤独感久々に味わいました。(かさこ塾初日と同じだ。)


とりあえず絞り出したのは

・文章を書く
・歩く
・イベント開催

(歩くがもう意味不明。笑)得意じゃないけど好きなことで、という注釈を付け。

 

他の方は

・ダンス・英語・服を作る・こどもの相手・出会いの場を提供する・PCで音楽を作る・プログラミング・ベース、、、などなど。 みんなもう既にいろんなものを持っているのだ!!ああ、自分めちゃくちゃ恥ずかしい。。。

 

途中から一人増え、4人+山下さんで話をしていたのですが

一人一人書いたことを発表、自分の説明⇒みんなで質問&アドバイス⇒この4人の中で誰かに貢献できそうなことを考えてみる

というような流れで、たぶん1時間半くらい話していたと思います。

 

この話の流れで、それぞれに、自分では全く出てこないような気づきが本当にたくさん生まれたんですよね。

 

他の方の例をどこまで書いていいのか分からないので、とりあえず私に起こった出来事を書いていきます。

 

私が、会ったばかりの人にもらった気づき

自分は、音楽イベントをやりたくて仕事を辞めて今アルバイトだけれど、イベントが思うように運営できないということに対して

・好きなことだけでお金を稼ぐのは難しい
・違う「嫌じゃないこと」でお金を稼いでイベントに投資しよう

という出発点になりました。

 

これは私もこの半年弱ずっと考えていたことで、イベントを継続するためにひたすらイベントを続けながらイベント運営方法を追求していくのか、違う仕事を持って余暇でイベントをやるのか、どっちもしっくりこないんだよなあと思っていました。

私はやっぱり、自分がやる意味があるイベントがやりたくて、ただ自分が好きな人が出演しているというイベントならば、それはたくさん開催されているので、ただそこへ観に行けばいいし、だけど、自分が毎回開催することで、そこに行けばそれぞれの会いたい誰かに会えるからそこに行くというような場所をつくりたくて、それは完全なる商業主義でも完全なる趣味でも私には継続していくことは難しいと、ここ数ヶ月思っていました。そして、私なりのやり方が絶対あるはずだとも思っていました。

 

 『バイトやめる学校』を読み始めてすぐに、あまりにも私に言われているような一文が出てきて、ちょっと笑っちゃったんですよね。それから山下さんのことがめちゃくちゃ気になって、ブログを読み始めたらやっぱり共通の好きな人とかたくさんいて、そして山下さんの哲学はやっぱり服にも現れていて、「途中でやめる」の服はただクールとか奇抜とか抜群にかわいいとかいうオシャレさだけじゃなく、これが自分だという、肩に力が入ってないけどそこに確実にある芯みたいなものに物凄く惹かれました。縫い目や切れ目や布の合わせ方や糸を残しているところなんかに。

 

最初、自分は得意なことは何もないけど

・田舎(観光地)に住んでいる
・ワイナリーなどお酒に関する施設がたくさんある
・それなりに人は来るけど、どメジャーな観光地でもない
・運転ができる
・旅行が好き

という話をしたら、「ガイドをしたらいいんじゃないか?」という話になりました。

これは自分もちょっと考えたこともありましたが、そして試験的に一度実行しましたが(別に金銭のやりとりは発生していませんが)、山梨って「行きたいけどよくわかならい」って思っている人がいるんだなっていうことが分かりました!

これは自分も楽しいし、やっぱり追求していく余地があるなあと思いました。

 

その時、今は普段何をしているかという話になって

「今は3月で辞めた会社でアルバイトをしたり、家業を手伝っています」

「家業って何?」

「花の苗を作っていて、大きな会社の下請けで、小売はできなくはないのだけれど大変だから殆ど受けていません」

「!?」

「!?」

「それじゃね!?!?!?」

「小売でも売れるシステム考えればいいんじゃね!?もしくは誰か雇って作ってもらえばいんじゃね?!」

「(゚O゚)!!」

ってなりました。

いやまあ私も、家業がこのまま一代で終わってしまうのは勿体無いことなんだろうなというのは20年以上思っていましたが、そして、本気でやればいいじゃん、私だったらやりたいわっていうことは友達にもすごく言われていたんですよね。(女の人ってやっぱりみんな花好きなんだなーって思いました。)

だから、新しいシステムを考案することを一度も考えたことがなかった!!というわけではなかったのだけれど、(今のままでも生活はできます。)「自分で何かをする」と考えたときに、最も身近すぎる家業のことを、選択肢に入れるという発想は、いつも無意識に早々に完全に排除していたんですよね。

その、なんで排除してたんだっけ、入れてもいいじゃん!そういえばという意味での(゚O゚)

 

山梨に帰ってきたばかりの頃、7年前にも1年間家の仕事を手伝っていたのですが、その時は絶対に続けられないと思っていました。まあ、東京にまた住みたいと思っていたからなのもありますが。

でも年を負うごとに、田舎や自然がどんどん好きになってきたんですよね。これは一年ごとに想いが深まるなあと実感するくらい、今は地元や家に対する考え方が変わりました。

 

まあ、小売が上手く行くかは分からないけれど、自分が今持っていない何かを生み出してお金に換えようとすることよりは遥かに可能性があると思うし、そうじゃなくても淡々と今手伝っている仕事を、本腰を入れて勉強して引き継いでもいいんじゃないかと思うようになりました。この、一瞬で。今まで20年以上それはありえないなあと思っていたのに。

 

そう、この仕事の良いところは、一日の仕事量に対して、労働時間9-17時のペースで働けるというところです。植物相手なので、いっさい手を加えないという日は1日も発生してはなりませんが、それは交代でやればいいわけですし、いろんな働き方・休み方ができると思います。

 

ずっとここで暮らしながら働きながらイベントをやっていったらいいんじゃないかと思いました。という話を家族にもしてみて、すごく賛成してもらえたし、かつ、来年最初にやりたいイベントも思いつきました!

 

この数ヶ月間本当にいろいろなことを考えてきましたが、今までで一番しっくりくる答えが出たなあと思いました。

 

いやこれ、実際今までアドバイスしてくれた人もけっこういたんですけどね。(普通に考えたら絶対選択肢にあるよね。。。)だけど、ほんとうにこの日このタイミングじゃなかったら心が動かなかったんだろうなということはすごく思います。

 

ほんとうに、不意に。あれ、今まで何見ていたんだっけみたいな。

 

勿論これから学ぶべきことはたくさんあるのですが、考えてみたら、やれそう、面白そうって思える自分がいたんだなということに、全然気がつきませんでした。

 

この日たくさんお話してくださった山下さん、みなさん、お会いできてよかったです。

 

よし!バイトやめるぞー!